オリオン座がくれる「変わらない安心感」
私は夜空を見上げたときにオリオン座を探したくなって夜空を見上げ、その姿を確認できると、なんだかほっとすることがあります。
なぜか胸の奥が静かに落ち着くように感じるのはなぜでしょうか。
そこには、「変わらないもの」に触れることで得られる安心感があります。
オリオン座を見ていると、様々な変化のある日々の中で、太古から変わらない姿を見せてくれる姿に、とても頼もしさを感じるのです。
心理学では、私たちの心には「変わりたい」という成長への欲求と、「変わらずにいたい」という安定への欲求の両方があると考えられています(Deci & Ryan, 1985)。つまり、変化を恐れる自分も、変化を望む自分も、どちらも“正常な心の動き”なのです。
オリオン座を眺めていると、変わることを求めたり、変わらないことに焦ったりする自分に対して「そのままでもいい」と、まるで自分の両側面を受け入れてくれるような感覚になります。
心の中にある「変わらない自分」
カウンセリングの分野では、人の中にはコア・ビリーフ(core belief)と呼ばれる「信念」や「価値観」があるといわれます。それは、「人を大切にしたい」「誠実でありたい」といった、日々の経験の中で培われた、自分らしさの核のようなものです。
自分の中で変わらない部分があるとしたら、それは今までの自分が築き上げてきた、大事にしている信念であったり、価値観、つまりコア・ビリーフであると言いかえてもいいかもしれません。
この“変わらない部分”があるからこそ、私たちは変化の中でも自分を見失わずにいられます。
まるで、季節が巡っても同じ輝きを放つオリオン座のように。
そう思うと、変わらないことにも意味があるような気がしてきます。
変わらないことを受け入れるとき、安心が生まれる
現代は「変化」「成長」という言葉がよく語られます。けれど、変わらない部分を大切にすることも、心の健康には欠かせません。
心理療法のひとつであるマインドフルネスでは、「今ある自分を否定せず、そのまま受け入れる」ことが、心を安定させる第一歩とされています(Kabat-Zinn, 2003)。
あえて変わらない自分にも目を向けて、ありのまま認めることは、変わっていく自分を優しく支える力にもなり、自分をまた少し好きになれる気がします。
安心感は、変化を止めることではなく、**「今の自分を信じる力」**の中に生まれるのです。
夜空を見上げるときに思い出してほしいこと
もし、心がざわつく夜があったなら、一度空を見上げて、オリオン座を探してみてください。
変わらない星の光が、「大丈夫、そのままでいいよ」と静かに語りかけてくれるかもしれません。
そのとき、あなたの心にもきっと、小さな“安心感の星”が灯るはずです。

